ウーコマース(WooCommerce)とショッピファイ(Shopify)-ビジネスの成長フェーズに合わせたECプラットフォームの選択-

ECサイトを構築を検討する際に、衝動的なECシステム(ECプラットフォーム)の選択は禁物です。
今回は世界中で人気のECプラットフォームについて、ビジネスの成長フェーズに合わせたプラットフォーム選択とその時期についてデータから考察します。

全世界のECサイトプラットフォーム導入数のシェア

まずは、世界のECサイトプラットフォーム導入数のシェアを御覧ください。

世界のECプラットフォームのシェア(導入数)

世界のネットショップのシェア 
引用元:https://trends.builtwith.com

上記の図は世界のネットショップのシェアを表しています。

1位 ウーコマース(WooCommerce)28%

2位 ショッピファイ(Shopify)18%

3位 ウイックスストア(Wix Stores)14%

上記グラフは導入数と呼ばれる数値で、サイト数のシェアと見立てることが出来ます。

ちなみに、アメリカのECサイト全体のプラットフォームシェアの順位や数値も世界の数値ととほぼ変わりませんでしたが、日本のECサイト全体のプラットフォームシェア(導入数)は上記とは大きく異なり、3位のウイックスストア(Wix Stores)が1位でした。逆に、1位 ウーコマース(WooCommerce)と2位 ショッピファイ(Shopify)は下位に低迷していました。日本では日本の商習慣に合ったカートシステムを選ばれていることがデータからよみとれました。

詳細はこちら→ 世界で主流のECプラットフォームが日本ではマイナーな理由

では、ここで全世界のECサイトの中でも、特にトップクラスのトラフィック数を誇るサイトに絞り込んでみます。

以下の3つの円グラフを改めて御覧ください。

世界のトップECサイト(トラフィック数)でのプラットフォーム シェア

世界のトップ100万サイトでのECプラットフォーム シェア

世界のトップ100万サイトでのECプラットフォーム
引用元:https://trends.builtwith.com

上位100万サイトでは、

1位 ウーコマース(WooCommerce)28%

2位 ショッピファイ(Shopify)19%

3位 マジェント(Magento) 9%

単純な導入数と比べると、上位サイトランキングでは、マジェント(Magento)が食い込んできています。

ウイックスストア(Wix Stores)はOtherの中に入り込んでしまったのでしょうか。ランキングにその名前が単独では確認できなくなりました。

さらに上位のサイトに絞り込んでみましょう。

世界のトップ100,000サイトでのECプラットフォーム シェア

世界のトップ100,000サイトでのECプラットフォーム
引用元:https://trends.builtwith.com

上位100,000サイトでは、

1位 ショッピファイ(Shopify)19%

2位 ウーコマース(WooCommerce)16%

3位 マジェント(Magento) 9%

1位と2位が入れ替わりました

更に上位に絞り込んでみましょう。

以下を御覧ください。

世界のトップ10,000サイトでのECプラットフォーム シェア

世界のトップ10,000サイトでのECプラットフォーム
引用元:https://trends.builtwith.com

上位10,000サイトでは、

1位 ショッピファイ(Shopify)19%

2位 マジェント(Magento) 9%

3位 ウーコマース(WooCommerce)8%

今度は2位と3位が入れ替わりました。

ここまでの上位のサイトのグラフを見てみると、トラフィック上位のECサイトに選ばれているのはショッピファイ(Shopify)ということになります。

それぞれの特長をふまえて、取り入れるタイミングを考える

2位 Magentoについて

ここで、2位のマジェント(Magento)について簡単にご説明すると、マジェント(Magento)はMagento社が開発した、特にワールドワイドなビジネスで利用されているオープンソースのECプラットフォームの一つです。 国内だけでなく、越境ECを行うのに適した決済方法や配送方法並びに多言語対応の装備がされています。オープンソースということではウーコマース(WooCommerce)と共通です。アドビ社が2018年に買収した事によってさらにそのシェアを伸ばしています。

マジェント(Magento)については、日本向けのECサイトとしても構築は可能ですが、特徴的なのはやはり越境ECに強く世界的に有名な企業や大規模ビジネスが多いということではないかと思います。マジェント(Magento)を導入しているECサイトの多くには、世界的知名度の高い企業のショッピングサイトを見かけます。

ウーコマース(WooCommerce)とショッピファイ(Shopify)

当社では主に、ウーコマース(WooCommerce)でのECサイト構築をおすすめしています。しかしながら、ECサイト構築となると、ショッピファイ(Shopify)という選択肢は無視できないことも事実です。そこで、このグラフから、ウーコマース(WooCommerce)とショッピファイ(Shopify)のそれぞれの導入検討の時期について読み取って行きたいと思います。

ショッピファイ(Shopify)は、テンプレートベースで構築するので、細かくデザインをカスタマイズしなくても良い場合、テーマを選択して情報を入力するだけでOKなので、導入がしやすいということがメリットでしょう。また、ShopifyはWixStoresと同様、ホスティングがあらかじめ付帯されたプラットフォームであり、サーバー料金は月額利用料の中に含まれており別で支払う必要がないということも強みです。ただし、テーマによりカスタマイズの要素が制限され、アプリと呼ばれる機能を追加したいという場面に遭遇します。

ネットショップは運営を続けていくと「どうすればもっと売れるようになるのか?」「どうしたらもっと知ってもらえるのか?」「なぜこの人はカートに入れて買わないのか?」といったことを問題として認識するようになります。そこで問題解決の方法としてカスタマイズが必要になってくるのです。
たとえば、このボタン位置をずらしたほうがクリックしやすいとか、このページをスキップした方がユーザーが買いやすくなるのではないかとか、改善を加えたい場面でシステムに制限があると思うようにカスタマイズできないことがあります。残念ながらショッピファイ(Shopify)にはウーコマース(WooCommerce)ほどのカスタマイズオプションがありません。また、取引額に応じてショッピファイ(Shopify)に手数料を支払わなければならないのも注意すべき点です。

一方、ウーコマース(WooCommerce)を選択する大きな理由は、カスタマイズの柔軟性とコストです。ドメイン・サーバー料金だけでスモールスタートができるのが良い点です。すべてが希望通りに実現できるとは限りませんが、編集を加えたい場合のカスタマイズオプションが多くあることがウーコマース(WooCommerce)の強みです。

WooCommerceである程度のカスタマイズが出来上がり、商規模が大きくなったところでShopifyへの移行を検討する

統計データでもわかる通り、売上規模が大きくなっていくについれやりたいことが明確になり、やりたいことができるショッピファイ(Shopify)が選ばれていくことになると思います。しかし、スタートアップやまだ規模としてそれほど大きくない時点でショッピファイ(Shopify)を選ぶのは時期尚早と言わざるを得ません。

固定費

その理由の一つは固定費です。自社のコーポレートサイト用やメール用にサーバーがあるのにショッピファイ(Shopify)用のサーバー代も支払わなければならないということになります。場合によっては自社のレンタルサーバーよりショッピファイ(Shopify)のサーバーのほうが値段が高いということにもなりかねません。

デザインのカスタマイズ

もう一つの理由は、デザインのカスタマイズです。ショッピファイ(Shopify)をカスタマイズしようとすると専門の業者に依頼しなければならない点です。20ドルで売っているテンプレートにあてはめただけのサイトでデザインを削ぎ落とし機能だけを利用したいというユーザーも少なからずいますが、ファッションやブランドなど凝ったデザインで構築する場合、その構築費用は100万円200万ということになります。しかも、折角できあがったのにいざサイトを公開したら、やっぱりこうしたい、こうした方が売れるのではないか、といった考え方もでてきます。その時にまたお金をかけて修正ということでは予算オーバーになりかねません。

ポイントはスモールスタート

そこでまだ予算を沢山用意できない初期の段階のECサイトはスモールスタートをおススメいたします。
WordPress(ワードプレス)とウーコマース(WooCommerce)は無料です。自社のサーバーに置くことで初期費用やランニングコストを抑えてスタートすることができます。
また、当社の制作するネットショップはエレメンター(Elementor)というプラグインでデザインを自由にカスタマイズすることが可能です。ブランド紹介ページや商品ページを自由にデザインして商品をアピールすることができます。
その他にもWordPress(ワードプレス)のプラグインを使うことで「買い物かごに入れる」を「今すぐ購入」に文言を変えたり、「売り切れ」を「Sold Out」と英語表記に変えたりといった、ちょっとした変更もすぐに可能です。

「よし!これで売れるぞ!」となってから、もっと売上を伸ばしたい、施策を練りたい、この機能が欲しいとなったときにはじめてショッピファイ(Shopify)を検討するのが賢明な選択だと言えるのではないでしょうか。
その時にはもう売れるデザインはウーコマース(WooCommerce)で分かっているので、同じデザインを用いてシステムをリプレースすることで比較的安価なご予算でも移行ができるはずです。

まとめ

ECサイトを構築する際には衝動的なECシステムの選択は禁物です。ECビジネスの成功にはそのビジネスの成長フェーズに合わせたECプラットフォームの賢明な選択が不可欠であり、スモールスタートは非常に重要な要素です。

エクスペクト合同会社では、WordPressxWooCommercexElementorで、自由なデザインでのネットショップ構築をご提案しています。また、ウーコマース(WooCommerce)のスポット構築支援も行っています。

ネットショップ開業をご検討中の方やリニューアルについてお困りごとがございましたら、エクスペクト合同会社までお気軽にご相談ください。

また、WooCommerceについてこちらでも記事を書いています。

柳内郁文

エクスペクト合同会社 代表社員 アパレル商社、証券会社、IT関連・広告関連企業の役員を経て2017年に独立。 今まで1,000サイト以上に携わる。
  • 投稿カテゴリー:COLUMN
  • 投稿の最終変更日:2021年10月15日