インバウンド需要や日本の商品の海外販売など、多言語でのホームページ制作のご依頼が多くなってきました。
ホームページを多言語にするには、目的やターゲットを見極めて、仕様を検討する必要があります。
このコラムではホームページを多言語にするそれぞれのケースについて最適な方法を述べたいと思います。
多言語サイトの言語
多言語サイトを持ちたいという場合、どの言語を用意するか、検討が必要です。
一般には英語は必須ですが、その他の言語について言及します。
まず、インバウンド需要として言語を用意するのでしたら、英語の次にスペイン語、中国語、韓国語といった言語のほかに追加したい言語として、フランス語、イタリア語、ポルトガル語をはじめとするヨーロッパ向けの言語と、ベトナム語、インドネシア語などのアジア向け言語もあると良いでしょう。
「ベトナムやインドネシアの観光客っているの?」
と思った方もいるかもしれませんが、「外国人技能実習制度」を使って日本に来ているベトナム人は17万6,346人(2022年)、インドネシア人は4万5,919人(2022年)います。
このような外国人も日本人同様、週末には観光やショッピングを楽しみますので、充分なターゲットになります。
本格的に多くの外国人を取り込もうと思うなら17から18言語必要という専門家もいます。
次に海外向けのECサイトについてですが、これは販売先によって言語を用意する必要があると思いますので、詳しくは述べません。
多言語サイトのSEO
多言語サイトにすることで多くのユーザーがサイトに訪れることになります。
しかし、それには広告を出すか、SEOで検索順位を上位にするか、しなければなりません。
では、どのようにSEO効果を高めるかについて言及したいと思います。
多言語サイトのインデックス
まず、やってはいけないこととして「自動翻訳をインデックスさせること」です。
インデックスとは簡単に言うと「このページを作ったのでGoogleの検索結果に載せてください、とGoogleに申請すること」を指します。
Googleは日本語とその他の言語を見比べてGoogle翻訳のAIに学習させています。
しかし、Googleが自分の翻訳を見ることでその学習精度が下がる恐れがあるためこのようなことを言っていると考えられます。
つまり、多言語でSEO効果を高めたいのであれば、プロによる翻訳が必須になります。
多言語サイトのURL
次にURLです。
言語を切り替えた際にURLが変わらなければSEO効果はありません。
ワードプレスの場合、多言語用のプラグインを用いる場合がありますが、その場合、URLが変わらないプラグインがあります。
その場合、SEO効果は期待できないだけでなく、SEOの効果はありませんので注意が必要です。
多言語のECサイト
多言語のECサイトで気をつけなければならないことについて言及したいと思います。
中国本土への販売
通常、中国本土から日本のサーバーへのアクセスはできません。
つまり、中国本土の14億人に販売したいと思っているのでしたら、サーバーを中国に置く必要があります。
逆に日本にいる中国人または日本に観光している中国人に販売するのでしたら、日本のサーバーでも問題はございません。
また、香港や上海には保税区という関税のかからない方法で販売することができる仕組みがありますので、このような制度を利用すると良いでしょう。
販売できる国・地域
海外へ商品を販売する際に気をつけたいのが、国や地域によっては販売が禁止されている商品がある点です。
たとえば、中東やアフリカの一部では贅沢品と言われる宝飾品の販売が禁止されていたり、イスラム系ではお酒など宗教上の理由で販売できない商品があります。
アメリカは州によって法律による制限がありますので、州ごとに調べる必要があります。
詳しくは、事前にJETRO(ジェトロ:https://www.jetro.go.jp/)で確認することをおススメいたします。
送料設定と規約
送料は事前に調査が必要です。
たとえば、バッテリーを搭載した商品は空輸ができないなど、発送可能か、また送料はいくらかかるか、事前調査が必要です。
また、何日後に届くのか、調べてホームページ上に載せることでお客さまが安心して注文できます。
ここで注意したいのが販売者の責任の範囲です。
税関で没収された、追加で関税を払わないと商品を税関から出すことができない、商品を受け取らなかったことで商品が送り返されてきた、何らかの理由で商品が紛失した・・・などなどトラブルがあった際に免責となるような規約を検討する必要があると思います。
まとめ
多言語サイトを持ちたいとぼんやり思っていても、いろいろなタイプがあり、それぞれ目的に合わせた言語やシステムを検討する必要があります。
当社ではお客さまにあわせた言語やシステムを提案しています。
多言語サイトのこれまでの実績は多数ございます。
まずはご相談ください。
多言語サイトの実績はこちら(https://expecto.jp/site_category/multilingual/)
エクスペクト合同会社 代表社員 | Elementor Expert |
アパレル商社、証券会社、IT関連・広告関連企業の役員を経て2017年に独立。これまで1,000サイト以上に携わる。
TOFUラボ主催 第3回マジワン『コード書かないウェブサイトコンテスト』優勝。