ECサイトにおける世界と日本の違い -データに基づいた考察-

海外の人に言わせると「日本は変わっている」
日本は独自の文化が根付いていると言われていますが、その一つにネット通販事情があります。

ECサイトプラットフォームにおける世界と日本との違いをデータで見る

ここではECサイトプラットフォームにおける世界と日本との違いについて見ていきたいと思います。

世界におけるECプラットフォームのシェア(導入数)

世界のネットショップのシェア

最初の円グラフは世界のネットショップのシェアを表しています。

1位 ウーコマース(WooCommerce)28%

2位 ショッピファイ(Shopify)18%

3位 ウイックスストア(Wix Stores)14%

では、次に下の図をご覧ください。

アメリカにおけるECサイトプラットフォームのシェア(導入数)

アメリカのネットショップのシェア

次のグラフはアメリカのネットショップのシェアです。

1位 ウーコマース(WooCommerce) 26%

2位 ショッピファイ(Shopify) 22%

3位 ウイックスストア(Wix Stores)17%

つまり、アメリカのネットショップのシェアは世界全体と比べてあまり変わりありません。

しかし、下の図をご覧ください。

日本におけるECサイトプラットフォームのシェア(導入数)

日本のネットショップのシェア

こちらのグラフは日本のネットショップのシェアです。

今まで見てきた図と大きく違うことがひと目でわかると思います。

1位 ウイックスストア(Wix Stores)17%

2位 ベース(BASE) 14%

3位 メイクショップ(MakeShop) 10%

4位 ウェルカート(Welcart) 10%

5位 ウーコマース(WooCommerce) 8.46%

6位 ショッピファイ(Shopify) 8.17%

7位 ECキューブ(EC-CUBE)7%

と続きます。

正確な数字で記載すると5位のウーコマースが8.46%、6位のショッピファイ(Shopify)が8.17%と 
世界的には上位に入っているショッピングカートが下位に低迷しています。

世界でトップクラスのECサイトプラットフォームが日本ではマイナーな理由

世界で認められていているカートシステムがなぜ日本ではマイナーになるのか、理由を考えてみます。

理由1 宣伝効果

ウイックスストア(Wix Stores)、ベース(BASE)は宣伝効果があってか非常に人気の高いプラットフォームです。
「あまりCMを見ないよ」という人もいるかもしれませんが、最近はターゲティング広告という手法で効果の高い人にしか表示させない手法で広告をしているので目にしないだけで、実は広告をしています。

理由2 日本語対応

この中で海外発祥のサービスは実はウイックスストア(Wix Stores)、ウーコマース(WooCommerce)とショッピファイ(Shopify)です。ウイックスストア(Wix Stores)はNTTタウンページと事業提携するなど、日本での拡大戦略にのってシェアを伸ばしています。ショッピファイ(Shoify)も日本でのサポートに力を入れていますので、言葉の壁がないと言えます。その点でいうと、ウーコマース(WooCommerce)は日本語のサポートがなく、一歩後れを取っています。

理由3 英語への苦手意識

日本人の多くは英語が苦手です。
最近は小学校から英語教育が導入されて苦手意識が減ってきているのは事実ですが、日本語サポートが手薄な分、まだまだ海外から情報を得ることができていないのも事実です。

理由4 日本へのローカライズ

たとえば、日にち指定や時間帯指定の配送は日本では当たり前のサービスですが、海外ではそこまで物流が発達していないので、いつ届くか分からないのが普通です。また、代金引換決済やコンビニ決済など日本特有の商習慣にあわせた機能が必要になり、その点日本発祥のサービスが秀でているのは否めません。

理由5 代理店制度

制作会社は代理店制度やパートナー制度など名称は違えど、そのような名称の冠をつけることで営業しやすくなります。代理店になれば積極的にそのサービスの良さをPRしてそのサービスを勧めます。

日本で上位のECサイトプラットフォーム各サービスを簡単に説明

Wix Stores

1位のウイックスストア(Wix Stores)はワードプレスを模したCMS(システム)です。
ワードプレス同様、もともとはブログなどの機能を持ったホームページ制作のためのシステムで、そのシステムにカート機能を追加したサービスです。

BASE

2位のベース(BASE)は簡単にはじめられるカートシステムです。Stores.jpもそれにあたります。
特徴は初期費用が0円からはじめられて、自分でも簡単操作で商品購入ができる機能が最初からついています。スタートアップでテスト販売する場合などに向いていると言えます。ただしサイト内で集客が難しいので、別のサイトで集客して販売だけBASEという形式がおススメです。ビジネスを将来的にスケールアップさせる場合、別のシステムを検討する時期がいずれ来ることも念頭に置いて選択する必要があります。

MakeShop

3位のメイクショップ(MakeShop)は日本独自のショッピングカートシステムです。EC-CUBE、E-Storeもそれにあたります。カート機能は高機能で、その分自分で構築するのは難しいことも多く、専門の業者に依頼する必要があります。

Welcart -日本の会社が作ったプラグイン-

4位のウェルカート(Welcart)はWordPress のプラグインで日本の会社が開発しました。無料でかなりの機能を使用可能であるということと、日本語でのサポートが充実していることもポイントです。

WooCommerce -WordPress公式のプラグイン-

5位のウーコマース(WooCommerce)はWordPressをECサイトにするプラグインですが、世界中のネットショップの約30%もの圧倒的なシェアをほこるNO.1のカートシステムです。残念ながら日本語での公式サポートはありません。しかしながら、無料のプラグインであり、ネットショップに必要な細かな機能が標準で装備され、テンプレートに頼らない自由なデザインが可能です。

WooCommerceの開発支援には WordPressの母体であるAutomattic および Jetpack と WordPress.com の創業メンバーが携わっています。いわば、WooCommerceはWordPress公式のプラグインです。当社ではWooCommerce(ウーコマース)を用いたネットショップ制作を主にご提案しています。
ウーコマースをおすすめする理由はこちら

Shopify -カナダの会社が提供するサービス-

6位のショッピファイ(Shopify)はカナダの会社が開発したショッピングカートシステムで3位のMakeShopと同類とも言えます。日本でもシェアを急激に伸ばしています。機能が豊富でスケールの大きい会社に指示されています。優良なアプリ(プラグインのようなもの)やテンプレートの殆どが有料ですので、運営コストがそれなりにかかります。テンプレートを一度決めてしまうとデザインカスタマイズしづらい点がネックとなります。

EC-CUBE

7位のEC-CUBEの特徴は無料という点とオープンソースという点です。分からないことはフォーラムを利用して解決することができますので、業者に頼らず利用している人も多いでしょう。以前は圧倒的におススメのシステムでしたが、スマホの普及でシステムの大幅なバージョンアップがあり、まわりのプラグインが追いつかないことが原因で以前に比べ客離れが進んでしまった印象があります。プラグインの殆どが無料ですが、一部どうしても購入が必要になる場合があるので、どのような機能が必要か、EC-CUBEで何ができるか、導入前に検証する必要があります。

E-Store

8位のE-Storeは大手が採用しているシステムという印象が強く、自由なデザインが売りになっています。

STORES.jp

9位のStores.jpは当社も制作パートナーになっているサービスです。BASEほどではありませんが、日本でシェアを伸ばしているサービスで、無料ではじめられるのが嬉しいサービスです。実店舗をお持ちでウェブ販売にも力を入れたいという方におススメのサービスです。

Other

OtherとはAmazonや楽天市場、ヤフーショッピングなどのような、いわゆるモール型と呼ばれるものなどが含まれます。

まとめ

日本では海外と違ったシステムが主流になっていますが、それはその理由があります。
日本人は、日本の視点にたってカートシステムを選ぶ必要がありますが、そのためにはそれぞれの特徴を知ることが重要です。逆に考えれば、日本の企業が海外を視野にECサイトを構築する場合には日本の商習慣が世界の常識とはかけ離れていることを念頭に入れなければなりません。そのことは別の機会にご説明するとして、世界のカート事情を知ることで、日本の市場にマッチしたカートシステムとは何か、またはビジネスにマッチしたカートシステムが何であるのかを考える必要がありそうです。今回はプラットフォームの導入数から考察しましたが、違う視点での深掘りも必要です。

エクスペクト合同会社では、WooCommerce(ウーコマース)を用いたネットショップ制作や構築支援を承っております。ネットショップ制作やリニューアルについてお困りごとやご不明な点がございましたら、エクスペクト合同会社までお気軽にご相談ください。

柳内郁文

エクスペクト合同会社 代表社員
アパレル商社、証券会社、IT関連・広告関連企業の役員を経て2017年に独立。
今まで1,000サイト以上に携わる。
  • 投稿カテゴリー:COLUMN
  • 投稿の最終変更日:2021年9月24日